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「金融CSR」への挑戦

2010 - 08/03 [Tue] - 10:28

 「第3回エコ貯金フォーラム-ソーシャル・ファイナンス発展のために預金者・金融の現場・経営者ができること-」の第5回目。今回は高瀬美由紀さん(中央労働金庫)のお話を紹介します。

 「金融CSR」への挑戦~中央ろうきんのNPO支援施策~
 中央労働金庫 総合企画部 CSR企画 高瀬美由紀

 「労働金庫(以下(ろうきん)」とは、働く人々による「助け合いの精神」で成り立つ金融機関である。労働者は組合費を労働組合に払い、労働組合は「ろうきん」に出資金を出したり預金し、「ろうきん」は、勤労者に融資をするという関係で成り立っている。「ろうきん」は、労働組合・事業者に対する金融審用事業である。
 終戦直後の日本は、個人の信用力がない時代で、個人の資金調達方法は、高利貸しや質屋(通称一六銀行)からの借金に頼っていた。当時の労組は、高利の借金に苦しむ組合員対策に頭を痛めていたが、スト資金としての団体資金はあったが、金融機能を持っていなかった。
 「自分たちのために、自分たちのオカネで自分たちの資金を循環させていく仕組みを作ろう!」
 「質屋・高利貸しからの解放を目指し、自分たちの銀行をつくろう」
という組合員の気持ちがたかまり、1950年、岡山と兵庫に労働金庫が誕生し、3年後に労働金庫法が施行された。
 「ろうきん」は、会員が行う経済・福祉・環境及び文化に関わる活動を奨励し、人々が共生できる社会の実現に寄与することを目的にすることを謳っている。「ろうきん」は働く人の団体、市民の参加による団体を会員とし、そのネットワークによって成り立っている。会員は平等の立場で運営に参画し、運動と事業の発展にと努めている。「ろうきん」は誠実・公正・公開を旨とし、健全経営に徹して会員の信頼に応える金融機関である。
 現代の労働組合・労働者(「ろうきん」では「勤労者」としているが、ここでは「労働者」の呼称を使う)が抱える課題として、将来への不安、労働運動の求心力、今日的な豊かさの追求がある。生活や福祉に関わる課題が増え、労働組合組織率が低下して労働運動の求心力がなくなりつつある(これについてはいろいろいいたいこともあるが、ここでは触れない)。価値観・意識が変化してライフスタイルが多様化し、社会との関わりを求めて自己実現・確認を希求するなど、「豊かさ」の指標も変化している。また少子高齢化の進行、雇用不安や失業率の増加、環境問題など、個人的では解決できない問題が出てきた。それら個人では解決できない社会的課題の解決のために、NPOが台頭してきた。NPOは、新しい社会セクターとしての「市民」として、自主・自立の新しい社会を構築するための、新しい社会の担い手として期待されている。
 1998年に特定非営利活動促進法が制定され、この法律に基づいて認証された法人は、2010年現在で39,893法人ある。社会福祉系のNPO法人は45%を占めるが、全体の約7割が年間500万以下の収入で運営しているのが実情だ。
 「ろうきん」がNPO融資制度創設に関わったのは、1995年に発生した阪神・淡路大震災がきっかけである。この年は「ボランティア元年」といわれ、多くの市民・ボランティア団体台頭すると同時に、行政・企業型縦型社会の限界を実感させられた。この時、被災地に赴いたボランティアたちや職域・労組関係者は、社会作りで手を取り合うのは必然なのではないかという思いを抱くようになった。
 1996年、震災で出会った仲間と一緒に、ボランティア団体の学習会を立ち上げた。翌年、労組とボランティア団体との共同をテーマにした300人規模のシンポジウムを開催し、組織外の理解者の共感を得て、大成功を収めた。この年、1都7県の支援センターの訪問を開始した。
 1998年、立ち上げ期の団体(NPO・NGO】の支援をするための「助成プログラム取り扱い」を開始した。これと並行して、資金ニーズの把握と、活動分野の調査を行うマーケットリサーチを開始した。
 NPO融資制度を創設したのは、公的介護保険制度の改正(1998年)もきっかけの一つである。公的介護保険制度の指定事業者に、NPO法人が加わり、福祉系NPO法人がその準備を開始した。しかし事業開始から資金入金まで3ヶ月かかり、その間の資金ショートの問題が発生したことから、運転資金のニーズが急増した。実績のないNPO法人は信用力がないから金融サービスが受けられない。ここで「ろうきん」は、「社会にとって必要な事業にファイナンスを提供していく存在」であるという理念に回顧し、NPO向け資金融資制度の立ち上げに動いた。

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~投資に躊躇している方、寄付に迷っている方へ~

2010 - 07/30 [Fri] - 10:54

  「第3回エコ貯金フォーラム-ソーシャル・ファイナンス発展のために預金者・金融の現場・経営者ができること-」の第4回目。今日は金融機関の現場から-現場からのボトムアップで目指すソーシャルファイナンス-の前編として、大和証券の山本聡氏のお話を紹介します。

 Activate Your Money For Social Good!
 ~投資に躊躇している方、寄付に迷っている方へ~
 大和証券株式会社 商品企画部 次長
 山本 聡

 世界は今、貧困・飢饉・医療・水・気候変動などさまざまな困難に直面している。これら社会的な課題の解決には莫大な資金が必要である。しかし、公的なセクターである先進国各国は政府は、深刻な財政難に直面しているし、民間セクターからの寄付や善意の活動には限界がある。各国政府に代表される政策サイドの「民間投資資金を効率的に活用できないか」という思惑と、投資家サイドの”do well  by doing good”の気運の高まりが重なり「投資を通じて社会を動かそうと言う新しいムーブメントが起こり始めた。それが「意思のある民間投資資金」で、投資家は社会的な課題を解決するための活動をしている企業に投資し、そこからリターンを受け取るのである。
「リーマン・ショック」以降、この動きは顕著になっている。
 2007年段階での市場規模は、欧州は352兆円、アメリカは237兆円、カナダは42兆円、オーストラリア・ニュージーランドでも約6兆円あるが、日本は1兆円にも達していない。投資家はアメリカ・カナダ・ヨーロッパは機関投資家(生・損保等)が9割以上を占めるが、日本は個人投資家が9割近くを占める。
 個人金融資産の保有比率は、アメリカは株式を中心に(31%)保険年金(28%)、投資信託(18%)、現金預金(19%)とバランスよく持っているのに対し、イギリス・ドイツ・フランス3カ国では保険年金がメインであり、日本は厳禁だけで6割近く(56%)を占める。
 マイクロファイナンス債券の特徴は「ワクチン債」「グリーン世銀」などシンプルな商品性と、わかりやすいメッセージである。これらは満期一括債で、固定金利である。日本では2008年、大和証券がワクチン債を発行したのをきっかけに、今年になって10種類以上のソーシャル債が発行されている。
 ソーシャルビジネス・マイクロファイナンスが一番力を発揮するのは、貧困問題の撲滅だろう。世界の人口の4割にあたる約27億人が、1日2ドル以下での生活を強いられている。これらの人々には経済活動に参加する機会がないから、いつまで経っても貧困から抜け出せない。彼らを救う手段として、1970年代半ばから「マイクロファイナンス」という手段が登場した。 
 これは、貧困に直面する人々に、金融サービスを通じて経済活動へ絵の参加機会を提供しようというシステムである。各地域のマイクロファイナンス機関(MFIs)は、貧困層に生産活動・収入想像のための資金を無担保で貸し付ける。平均的融資額は数10~数100ドルで、借り手は女性が多い。相互監視体制により、平均的な返済率は95%を超えており、寄付やボランティアではなく、ビジネスとしてちゃんと成立してる。
 マイクロファイナンス投資額は、2001年は40億ドルだったが、2008年には融資額が370億ドルにまでなった。しかし、必要とされる資金にはまだ2,000億ドル足りず、資金調達も国際機関に多くをおっている。そのため、資本市場からの資金調達が、持続的発展のカギを握っている

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金融機関におけるサステナビリティの実践

2010 - 07/20 [Tue] - 10:32

  「第3回エコ貯金フォーラム-ソーシャル・ファイナンス発展のために預金者・金融の現場・経営者ができること-」の第3回目。今日はHSBCの顧問・山田晴信さんのお話を紹介します。


 トークセッション-1
 金融機関におけるサステナビリティの実践
 山田 晴信(やまだ はるのぶ)
 HSBC顧問

 HSBCは、1865年に設立され、英国ロンドンに本部を置く、世界をリードする金融サービス機関である。世界88カ国に、約8,000の拠点がある。日本には1866年にやってきた。現在の総資産額は2兆3,640億ドルで、利益の半分を香港・上海・ラテンアメリカで稼いでいる。
 HSBCの「持続可能性へのコミットメント」について、グループ会長のスティーブン・グリーン氏は、「我々は、事業の持続可能性において、世界をリードするブランドの一つになることをも苦境にする」ことを掲げている。
 HSBCにとって「持続可能性」とは、長期的なビジネスの成功を確実にするために、環境・社会・経済の正しいバランスを維持するような、意思決定を行うことである。こうした意思決定が、我々のステークホルダー(利害関係者)にとって長期的な価値をもたらし、HSBCのブランド価値を高めることになると信じている。
 取締役は社内6人、社外15人で構成されている。

 次に、HSBCのCSに関する取り組みについてご紹介したい。
 2005年、HSBCは世界で初めて、カーボンニュートラルを達成した大手金融機関になった(「カーボンニュートラル」の概念についてはこちらを参照)。また、全事業拠点で、FSC認証紙をガイドラインに規定した。FSC認証紙とは、適切に管理された森林からのチップが原料であると証明された紙のことで、追跡可能な唯一の用紙である。この紙を使うことで、不法(違法)伐採などの圧力から森林を守ることにつながり、健全な森林経営を応援することになる。自らのバイオマスエネルギー(黒液)を利用する事で、化石燃料を抑制し、化石燃料由来のCO2排出量の削減につながる。この紙を導入したことで、85万トンのCO2排出削減に成功した。この紙は世界的な自然保護団体(WWF)が推奨しており、バージンパルプを使用している為、再生紙や非木材紙に比べ印刷品質が向上する利点がある。
 企業への融資は、FSCの原則に則って行っている。FSCの原則とは、森林管理や先住民、地域社会や労働者の権利を尊重するための原則である。赤道原則とは、世界銀行グループの環境社会配慮に関する方針や、ガイドラインを民間金融機関に拡げた取り組みであり、採択した金融機関は、プロジェクトファイナンス案件において、この基準に沿った環境・社会への配慮が行われるようにプロジェクト実施者と協議し、基準を遵守しない案件への融資を行ってはならないという原則である。

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預金者は主権者~社会を変えるための金融~

2010 - 07/16 [Fri] - 10:54

 「第3回エコ貯金フォーラム-ソーシャル・ファイナンス発展のために預金者・金融の現場・経営者ができること-」の第2回目。今日は田中優さんのお話を紹介します。

 預金者は主権者~社会を変えるための金融~
 田中 優(たなか・ゆう)
 未来バンク事業組合理事長 
 日本国際ボランティアセンター理事 
 ap bank監事 等 

 NGOというのは、人間を一人の人間に立ち返らせるものだと思う。自分の意思がないのは、奴隷でしかないのだ。今日は「お金」がテーマになっているので、その話をしたい。
 日本国内には、ムダな公共事業が多すぎる。その例を2つ挙げる。
 静岡空港というのが問題になっている。この空港は山の半分を削ったので、世界一建設費用のかかる空港になってしまった。県側は年間135万の利用者を見込んでいるが、航空会社労組は、利用者はやっと20万人だろうと推定している。これらの建設資金には、郵便貯金からの財政投融資が使われている。静岡銀行は、わりと評判の高い銀行のはずだが、静岡銀行はこの空港建設のために、多額の融資をしている。
 北海道に「二風谷(にぶだに)」というダムが建設された。’97年に建設されたが。少なくても5年後の2002年には砂で埋まってしまい、使い物にならなくなってしまった。ダムは後ろから埋まっていき、水底が見える時点では、貯水能力がなくなった。このダムの建設費は152億円かかったが、国はこのダムを含める周辺の土地を52億円で売ってしまった。本当にムダなことをやっている。さらにこのダムの上流には、沙流川(さるがわ)ダムの建設予定もある。もともと「沙流川」とは、「砂の流れる川」という意味だったが、現実はかくの如しである。
 将来を予測してみると、少子高齢化の傾向は止まらないことがわかる。政府発表のグラフに対し、現実は予測よりも低い値で推移している。このままいくと、100年後には人口は半減するから、政府は今の政策を変更する必要がある。
 今の日本の財政は、1,000兆円の借金を抱えているといわれるが、実際はもっと多いかも知れない。これに対し、個人の貯蓄は1,500兆円あるといわれている。ただしローンを抱えている個人が多いので、その分をのぞくと、実質は1,000兆円になる。日本は少子高齢化の進行によって税金・公的負担が増加し、財政改革は全く進まず、国の負債は増大する一方だ。
 このままの状態で推移すれば、国の赤字額は個人の資産を上回るようになる。足りない部分を海外の投資家から借りなければならないが、エネルギー自給率が4%、木材の自給率が20%、食料自給率が41%しかない国家に投資する、酔狂な投資家がいるのだろうか?借りるとすれば、相当な高金利でしか資金を調達できない。円は暴落し、ハイパーインフレが起こるだろう。
 ではどうしたらいいのか?我々の運動には3つの方向性がある。自ら政治家になったり、影響を与えられるポジションから世界を変える方法(タテ)、隣の人に話したり、多くの人たちのムーブメントから変える方法(ヨコ)、全く別の仕組みを考え、現実にやってみせる方法(ナナメ)である。
 個人がお金を預けるの口座は、密接に社会につながっている。年金・簡易保険・郵貯は財投機関を通じてダム・原発・ODAなどに投資され、それらは環境破壊や人権侵害につながっている。銀行預金は短期国債で運用され、それを通じてアメリカ国債に投資され、米国の戦争費用になっている。日本は先の第二次大戦で、戦費の7/8は郵貯で調達された。また、イラク戦争の時は、日本は最大で7,000億ドル以上をアメリカ国債に投資している。日本は、イラク戦争の戦費の9割を負担している。農民のための組織であるはずの農協のお金は農林中金を通じて世界銀行債に変わり、それが農業の自由化につながる原因になっている。投資信託のお金はグローバル企業に回され、カジノ経済化に拍車がかかった。
 経済のグローバルを食い止めるため、全国各地でNPOバンク設立の動きが急速に広まっている。北は稚内(北海道)から南は鹿児島まで16都市にある。従来の金融機関は、地方で集めたお金を中央で決めていたのだが、これらのNPOバンクは地方で集めたお金は地方で決める、みんながお金の主権者になるという趣旨で活動している。

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エコ貯金プロジェクトのこれまでとこれから

2010 - 07/02 [Fri] - 17:35

 6月27日、広尾にあるJICA地球広場において、A SEED JAPAN「エコ貯金プロジェクト」主催のセミナー「第3回エコ貯金フォーラム-ソーシャル・ファイナンス発展のために預金者・金融の現場・経営者ができること-」が開催された。当日は、250名収容の会場に、客席の8割が埋まる盛況ぶりであり、「環境とオカネ」に関心を持つ人たちが多いことを窺わせた。講演の多くは、当日配布されたレジュメに沿って行われたが、当ブログでは、管理人の記憶に残っている範囲で、その講演内容を再現してみたい。

 オープニング「エコ貯金プロジェクトのこれまでとこれから」
 浦山祐史(A SEED JAPAN エコ貯金プロジェクト スタッフ)

 自分は今年26歳で、普段はシステムエンジニアをしている。’08年1月から「A SEED JAPAN(以下ASJ)でボランティアをしている。私が所属している「エコ貯金プロジェクト」は、ASJのプロジェクトの一つで、’03年から活動している。
 貯金には3つの性格があると思う。ATM、コンビニでの引き出し、利率などの「利便性」、自己資本比率、格付けなどの「健全性」、応援したい分野への融資、自分が反対する分野への融資を制限する「社会性」である。我々が提唱する「エコ貯金」とは、利便性・健全性・社会性を兼ね備えたものである。
 私たちは、預金先を選ぶ権利がある。具体的には、社会問題を引き起こす企業に融資する金融機関に預金せず、環境問題に取り組む企業を支援する金融機関に預金するのだ。「エコ貯金プロジェクト」では現在、「口座が変われば社会が変わる」キャンペーンをやっている。我々の提唱する「エコ貯金」で、金融機関を選ぶ意識を預金者に持ってもらい、預金者の声を金融機関に届ける活動である。参加者には、現在の金融機関から、エコ貯金として預け替える額と預金先を宣言する「エコ貯金」宣言をしてもらう。5年間でたまった「エコ貯金宣言」は、金額ベースで1兆円を突破した。宣言前は、郵便局と都市銀行で7割近くを占めていたのだが、宣言後は労働金庫と信用金庫で6割を占めるようになった。
 同時進行のプロジェクトとして、金融機関に公開質問状を3回送付(’05・’08・’09年)し、社会的事業の融資、兵器産業や人権侵害をしている企業等への融資について質問した。結果、情報配慮型融資の情報公開、クラスター爆弾製造企業への投融資の問題への対応などで進展が見られるなど、一定の効果を上げた。

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アースデイ2010

2010 - 04/25 [Sun] - 10:30

 先日、日本最大の環境系イベント「アースデイ東京2010」に行ってきた。前日の関東は、実に41年ぶりの積雪という事態に見舞われ、客足がどの程度伸びるか心配されていたが、初日の昨日は、天候の回復とともに順調に来場者数が増えた。
 さて、ここでアースデイの歴史をざっとおさらいしてみたい。
 アースデイは1970年、ウィスコンシン州選出のG・ネルソン上院議員が、4月22日を"地球の日"であると宣言したことがきっかけになって誕生したイベントである。当時の米国はベトナム戦争の真っ最中で、国内はベトナム戦争に反対する学生があちこちで反対行動やデモ行進を行い、警官隊と衝突して逮捕者が出るなど、激動の日々であった。カシアス・クレイがムスリム(イスラム教徒)に改宗して「モハメド・アリ」を名乗り、戦争反対の意志を貫いて徴兵拒否宣言をしたため、チャンピオンベルトを剥奪され、それを不当としたアリが裁判闘争を起こしたのも、ちょうどこの頃である(なお、アリのこの訴えは裁判所から「良心的兵役忌避者」と認定され、無罪が確定している)。
 ネルソン議員の呼びかけに呼応し、全米中の学生のとりまとめ役になったのは、当時米学生自治会長をしていたデニス・ヘイズ氏である。こうして開かれた1970年のアースデイは、全米で参加者が2,000万人以上が参加し、地球への関心を表現するアメリカ史上最大のユニークで多彩なイベントとなったのである。
 日本でアースデイが開催されたのは、2001年4月である。イベントは明治神宮と代々木公園でおこなわれれたが、新宿パークタワーでは、ブロードバンドを使って、初めて広くインターネット発信された。初めての開催にもかかわらず、来場者数は8万人を超えた。その後もアースデイは認知度を高めていき、4回目の開催になった2004年の大会は、芸能人が多数参加したことも会ってか、来場者数が10万人を突破した。そして、その後も入場者数は毎年のように10万人を超える、日本最大の環境イベントにまでなった。
 今年のアースデイは「愛と平和の地球の祭典」をメインテーマに、参加グループ424グループ、テント数275張り、参加イベント121、参加ボランティア637人という、史上最大の規模で開催された。参加団体も、当初は環境系が中心だったのだが、近年はグローバルかを反映してか、国際交流団体や地域保全のために活動する団体などの団体が目立つ。今年の例だと、マイクロファイナンスの普及を目指すNGO、山口県祝島(いわいしま)に建設予定の上関原発に反対する市民グループ、下北沢再開発反対を訴える市民団体、宮下公園が「ナイキ宮下パーク」に反対するグループがブースを出展しており、会場内はかなり賑わっていた。
 私がこのイベントに足を運ぶのは6年ぶりである。そのときは反戦・経済のグローバル化についてのシンポが多数開かれており、私が会場に行ったのは、それらのシンポが目当てだった。内容は充実していたが、そのシンポを聴いていた人はさほど多くなかったこと、パネラー(女性です)の一人が、私を指さしてやたらとはしゃいでいたことは、今も記憶に残っている。あの時もお客さんは結構多くて、ブーステントも多く出ていたけど、その当時は環境系団体がメインで、国際交流団体はさほど多くなかったと記憶している。

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ステキなカフェはいかがです?

2010 - 03/26 [Fri] - 10:58

 先日の記事で、ステキなカフェを2軒紹介したが、今回は雰囲気が好対照のカフェを紹介したい。
 まずは、西国分寺駅から歩いて5分ほどの所にある「クルミドカフェ」。客席スペースがさほど広くなく、その中に効率よく座席を設置しているので、階段がやや急になっているのが難点だが、この店を訪れた客は、店内は街中に響く雑音とは無縁の、異次元の世界に圧倒されるだろう。そして木目調の内壁と、店内に鳴り響くチェンバロの音、バロック音楽、そして美しい照明といった、店内に漂うハイセンスな雰囲気に癒されるのだ。1人あたりのスペースも広めにとられているので、ゆっくり読書をしたいとか、原稿を書きたいとかという人には、おすすめの場所である。
 このお店のコンセプトは、それぞれがはみ出しながら緩やかにつながる、コミュニティを持った暮らしの場であるということ。そして、ここをきっかけになにか生まれるような、そしてこの店がなくなった時に、多くの人が惜しんでくれるような店になって欲しいというのが、店主の願いだそうだ。
 提供されるメニューは、コーヒー・紅茶・ケーキのどれもが自家製である。コーヒーは札幌にある小さいな焙煎所から直送されている。それを水だけで8時間かけ、じっくりと抽出する。それがこのコーヒーのウリになっている。店側は「味はしっかりしているのにすっきり飲める」と宣伝している。
 このカフェはソーシャル・イベントにも力を入れおり、1階のスペースでは様々なイベントが施行されている。つい先日も、社会活動家・社会起業家を集めたセミナーが開催された(私は日程が合わず不参加)。日程はHPに随時更新されているので、興味がある人は参加されてはどうだろう。
 次に紹介する「新宿ベルク」は、クルミドカフェとは全く対照的な雰囲気を持つ喫茶店である。
 新宿駅東口改札から徒歩1分、新宿の駅ビル「ルミネ」地下1階という最高のロケーションを誇るこの店が世間に知れ渡ったきっかけは、ビルテナントでも売り上げ上位を占めているにもかかわらず、駅ビル側から理不尽な理由で退去勧告を受けたことが、メディアで大々的に報道されたことだ。そのニュースを知って憤りを感じた常連客が、「ベルク撤退反対」を訴える署名活動を始めたところ、瞬く間に支援活動の輪が全国に広がった。

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原発勉強会に参加した

2010 - 03/19 [Fri] - 16:30

 昨日、都内某所で原発についての私的な勉強会があった。この勉強会のメンバーは、以前からtwitterで社会問題について活発に意見交換をやるだけにとどまらず、実際にNGO・ボランティア活動をしている人たちである。そんな人たちがふとした機会から「オフ会」という名の会合をもち、メディアの現状に不満と危機感を持っているという認識で意見が一致した。そのために何かやろうということになり、集まったメンバーが一番関心を持っていることが原発問題ということで、そのことを取り上げようということになった。
 昨日講師になってくれた人は、実際に電力会社で広報活動をしている人である。その人はなぜ電力会社が原発を推進するのかを、詳しく説明してくれた。
 原発で使うエネルギーであるウラン供給国が、オーストラリア等政情が比較的安定している国に多くあること。原発の割合が増えているのは、石油産出国である中東の政情が安定していないことに起因する。二度の石油ショックに懲りた各国は、より安定したエネルギー供給を模索した結果、原発の比率を高めた。そのおかげで、ウランも争奪戦の様相になっているそうだ。
 出力が安定しているのも、原子力発電所の最大の長所だそうだ。電気は水と違い、貯めておくことができないため、ピーク時にあわせて電気を作る必要がある。火力発電は立ち上がりが早い反面、出力調整が難しい。反対に原発は立ち上がりにやや時間がかかる反面、出力調整はわりと容易だそうだ。日本国内には全部で54基の原発があり、他に10基が計画中だそうだ。
 反原発派は「電力会社は、自然エネルギーにもっと力を注ぐべきだ」といってるが、電力会社は自然エネルギー開発にも力を入れている。だが、会社にいわせると、これら自然エネルギーにも欠点があるという。
 風力発電は山手線の三倍の面積が必要とされ、さらに電磁波公害、騒音問題も抱えている。実際、伊豆地方にある風力発電所は、騒音問題で地元住民とトラブルになっている。海上で風力発電の施設設置を検討しているが、今度はバードストライク問題(鳥がプロペラに体当たりし、プロペラが破壊されること)がおこる。日本は国土が狭いため、風力発電に向いた施設は国立公園ないしかないといわれている。国がそこに風力発電所を設置する許可を出す可能性はないといわれているので、どこまで普及するかどうかは未知数である。太陽光発電はお天気でないと全く役に立たないし、地熱発電は硫酸化硫黄という有毒物質を発生する上、設備・備品がその悪影響で耐久性が弱いため、実用化しても普及する確率は低い。あらゆる事を検討した結果、現状では原発がコスト面で一番安定している発電方法である(7.3円、ちなみに水力10.4円、火力12.2円)、というのが電力会社側の主張である。

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身体にいい食事を!

2010 - 03/18 [Thu] - 13:22

 さて、先日私が体験した「フェアトレード」な一日について書いてみたい。
 その日、最初に訪れたところはオーガニックカフェの草分け的存在である「カフェスロー」である。この店は以前別の所に店舗を構えていたのだが、そこが大家の都合で立ち退かざるを得なくなった。あちこち候補地を探した結果、見つかったのが現在店のあるところで、潰れた工場を店に改造してリニューアルオープンし、現在に至る。
 場所は、国分寺駅から5~6分歩き、坂を下りきったところにある。新宿から電車で30分圏内にもかかわらず、まわりはとても静かである。「ここはペンションか?或いはロッジか?」と思わせる店内は、スタイリッシュかつオーガニックな雰囲気が醸し出ている。私がここに着いたのは13時を過ぎていたのだが、客層から判断して、この店のコンセプトは、地元住民にも受け入れられているのだと確信した。
 この店のメニューには「肉」料理がない!実は肉というのは、皆さんが思っている以上に環境に優しくないのだ。1kgの肉を作るのに、鶏肉の場合は4kg、豚肉の場合は6kg、牛肉には6kgの穀物が必要だ(足立直樹著「2025年 あなたの欲望が地球を滅ぼす」より)。いいお肉を作るには、いい環境が必要だということを、世間はどの程度理解しているのだろう。いい穀物を育てるためには、いい土壌が必要だ。同じ場所で同じ作物を作ると、地力が落ちるというのは、農業を少し囓った人間でなくても知っているはずだ。だから、お肉は環境にも身体にも優しくないのである。
 そんなわけで、私はこの店で「パン定食」を注文した。店の名前に「スロー」という言葉がつくだけあり、なかなか商品が出てこない。普通の店だったら
 「遅い!こんな店二度と来るもんか!」
と怒鳴る客がいてもおかしくない。だがここは「カフェスロー」なのだ。「ゆっくり過ごす」事をコンセプトにしている店なのだ。商店街を席巻している「早くてなんぼ」のファストフードショップや定食チェーンと違うのだ。だからこの店で「遅い!」「早くしろ!」という言葉は禁忌である。常連客の多くも、この店はこういう店なんだということを理解している。
 実際、この店は読書をするのには最高である。照明が心理面に影響を及ぼしているのかも知れないが、活字を追っていても、まわりでおしゃべりしている音がまるで気にならない。椅子やテーブルに、木製であることも関係しているのかも知れない。
 注文して20分くらい経っただろうか。料理を口にして目頭が熱くなるということを、私は初めて経験した。焼きたてのパンを一口囓ると、これまで味わったことのない感覚が、口の中にあっという間に広がった。この味を一言で説明するのは難しいが、あえていえば(半可通の意見で恐縮だが)、その味は「粉が本来持っている特徴をを生かした優しい味」というべきだろう。私もいろんなパンを食べてきたが、こんな味のパンを一度も食べたことがない。それでいて、パンに必要な「もちもち」した感覚もしっかりある。このパンは、カフェスロー敷地内にあるパン屋でも売られているが、あまりにおいしいので母のためにお土産にしたほどである。このパンはそれほど美味しいのだ。是非試してもらいたい。

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フェアトレード三昧

2010 - 03/09 [Tue] - 12:59

 カフェスローで開かれた祝島写真展があった日は
 一日中「フェアトレードな気分」にはまっていた。
 さて、皆様は「フェアトレード」という言葉を知っているだろうか?
 実はこれ、立派な社会運動の一つである。
 グローバル経済が進む中で、富める国家と貧しい国家の格差は広がる一方である。
 わかりやすいケースとして、二国間貿易の例を挙げることにする。
 「先進国」の国民が、なぜ物質的に豊かな生活を送ることができるのか?
 低価格の商品が世間にあふれているのはなぜか?
 それは簡単だ。
 「先進国」に本社を置く「グローバル企業」が、「途上国」の市民を、不当に搾取しているから。
 
 「グローバル企業」にとっては「数字」こそが全て。
 自分達の利益を上げるためには、ムダなモノはとことん削り捨てる。
 彼らがやり玉に挙げているのは、材料費と人件費。
 連中が「途上国」にやってくるのは、安い人件費と材料費目当て。
 当然のことながら、「途上国」の特殊な事情や文化にはこれっぽちも関心がない。
 「グローバル企業」は「数字」という、自分達の欲得のために
 ひたすら現地の人たちをこき使う。
 その最たる例が「モノカルチャー」政策である。
 「モノカルチャー」とは
 「A」という地ではパパイア、「B」という地ではコーヒー豆というふうに
 一つの地域では、一つの農産物しか生産しない(させない)システムである。
 農業を少し囓った人ならご存じだと思うが
 土地というのは、同じ作物を何年も作り続けていると、地力が落ちてしまう。
 作物がとれなくなると、グローバル企業は彼らを放ったらかしにして
 新天地に行ってしまう。
 あとに取り残されるのは
 衰えた大地と、ろくに技術もないまま捨て置かれた無辜の市民達。

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PSILA

Author:PSILA
「平和」・「自由」・「平等」を愛する、ワーキングプア階層に属するしがない中年フリーター。
ひょんなことからボランティア精神に目覚め、某NGO主催のクルーズに参加したことがきっかけで「9・11」以降都内近郊で開かれた平和関係イベントに積極的に参加し、その模様をネットに公開するようになる。
このBLOGは、生活苦と闘うワーキング・プア中年男性フリーターの軌跡を綴るものである

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