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永田元議員自殺
大言壮語のツケは、取り返しのつかない悲劇を招いた。
永田元議員が自殺 偽メール問題06年に辞職
「お金で人の心を買っているのは、あなたじゃないですか!」
永田議員は3年前の予算委員会で、自民党・武部幹事長(当時)に対してこんなせりふをぶつけた。そして、その「根拠」となったメールを審議会場に突きつけた。
その「メール」が、まったくでたらめなものと知らずに。
そしてそのメールが、民主党執行部を窮地に追いやり、彼自身の運命を狂わせることになるのを、当時は誰も知らなかった。
この事件が起こる直前、民主党は世間を震撼させた「耐震構造疑惑」追求で押せ押せになっていた。しかし永田氏はこの問題で思うような結果を出せず「自分も手柄を立てたい」と焦っていたらしい。
「あんたを男にしたい」。
その情報提供者は、こういって永田元議員に接近したという。
そこには、ライブドア騒動でのやり取りで交わされたという、堀江元社長が発信したというメールが記載されていた。
「これだったら、自民党にとどめを刺せる」
と喰らいついた永田氏、そして民主党執行部。
だがそれは、とんでもないワナだった。
学生時代から「病的な虚言癖の持ち主」で有名で、うそを指摘したら逆上するために誰にも相手にされなかった、という人物。
「ジャーナリスト」として掲載された記事はデタラメばかりで、大雑誌に掲載された2本の記事は名誉毀損の罪で相手に訴えられて敗訴、結果として彼はジャーナリズムの世界から「追放」された。
偽メール事件が発覚した当時、鳥越俊太郎氏は「私に一言言ってくれれば、そいつが札付きのワルと教えてやれたのに」と歯噛みしたが後の祭り。大騒ぎになった挙句、そのメールは「偽者」と判定され、当時の民主党代表だった前原議員以下民主党執行部は総退陣、永田氏も党員資格停止処分を受け、議員辞職へと追い込まれる。
「私は民主党を愛しています。『お前なんかに言われたくない』といわれても、私は民主党を愛しています」。
議員辞職会見での彼の表情からは、かつて「論客」といわれたころの生気は完全になくなっていた。
情報を「提供した側」と「信じた側」は、その後正反対の人生を送る。
前者は民主党の追及から逃げ仰せ、その後スポンサーがついたらしく、新たな事業を展開しているらしい。羽振りのいい生活を送っていると、風の頼りに聞いた。
後者は議員辞職→離婚→精神疾患悪化と、お決まりの転落物語をたどり、自らの命を絶った。
議員辞職直後、鳩山幹事長から「俺のところでもう一度修行しろ」と声をかけられたらしいが、東大→大蔵省官僚という、典型的なキャリアの持ち主にとって、これは屈辱だったのだろう。いつしか党内でも「過去の人」になっていた。
鳥越氏は「永田氏を嵌めた人間の追求をする人間はいない」と嘆いていたが、だったら自分でやってみろと思う。でも病身の彼には、それは無理な注文なのだろうな。
彼はなぜ永田議員に接近したのか?
それを指示したのは誰なのか?
真相は、何一つ明らかになっていない。
またひとつ、戦後政治史のミステリーが生まれた。
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