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派遣村閉村
「派遣村」は閉村するが、ワーキング・プア達の戦いは続く。
『反貧困』草の根喚起 『自己責任論に一石』 派遣村閉村
年末年始、日比谷公園に「年越し派遣村」が登場したときの衝撃は、ずっと忘れないだろう。
公園内に設置されたテントには、仕事を切られ、住むところを追い出された派遣労働者が、食料と寝る場所を求めて続々とやってきた。全国各地から、ボランティアや義援金が続々とやってきた。厚労省は、彼らのために厚労省の講堂を開放することを決めた。
正直、私もこのイベントにボランティアとして参加したかった。だが父の看病もあり、それはかなわなかった。遠く離れた地から、ボランティアの活躍と、仕事と家からあぶれた人の幸せを願うことしかできない自分が情けなかった。
小泉・竹中ラインが進めた「構造改革」政策は、日本国民から夢と希望と未来を奪った。
堀江貴文・元ライブドア社長に代表される「稼げば勝ち」という価値観に代表される売り上げ至上主義は、深刻な職場のモラルハザードを巻き起こした。
同一職場内での「正社員」と「非正規社員」の深刻な「労労対立」は、お互いの信頼関係を破壊した。
「反貧困ネットワーク」が発足したのは、昨年の3月である。
この頃からメディアも「反貧困」問題を取り上げるようになったが、それが深刻になったのは、昨年秋の「リーマンショック」に起因する「派遣切り」問題だった。「派遣元」から派遣され、受け入れ先の企業で働いている「非正規社員」の多くは、昨年末〜今年3月で契約満了を迎え、そのまま失業する可能性が大きいと、貧困問題に取り組む関係者は危惧していた。そこに「リーマン・ショック」の影響で、当初の予定よりも派遣期間を短縮する企業が増え、路頭に迷う「非正規社員」が大量に社会にはき出された。彼らの多くは,昼間は公園で時間を潰し、夜は深夜営業のカフェやネットカフェを転々として一日を過ごす。「派遣村」は、そんな彼らにとっては天国に見えたに違いない。
「あいつらは仕事を探さず、昼間から賭け事の話をし、酒を飲んで騒いでいる」
というのが彼らの言い分だが、なんだか悲しくなった。「努力しない」ホームレスもいるだろうが、彼らの多くは世間から蔑まされ、つまはじきにされ、自暴自棄になって酒とギャンブルにおぼれ、健康まで害した。「派遣村」は彼らにとっても、生活を立て直すラストチャンスだったのだ。
にもかかわらず「職と家にあぶれた者同士」で罵り合いが繰り広げられる。
「派遣村」ボランティアも
「我々は『ホームレス支援』できているのではない」
という人もいたという。
なんと悲しい…
年末年始の「派遣村」来訪者、約600名。
住所がわかっている人は、そのうちの約半分。
「派遣村」の質問状に回答があった人は、住所判明者の4割ほど。
仕事にありつけた人は、住所判明者の1割。
正規の仕事にありつけた人は、さらにその中の半分弱。
住所判明者の8割は、生活保護受給を受給している。
厳しい現実は、「派遣村」閉村以後も何ら変わりない。
その生活保護ですら、役所はあれやこれやと理由をつけて、受給対象者からはずそうとする。
現に最近も、東海地方で生活保護受給を断られ、餓死した人の話が飛び込んできた。
派遣村実行委員会関係者は
「セーフティーネットの穴をふさぐ取り組みが必要」
といっているが、政治家達は貧困者そっちのけで、永田町内でのパワーゲームにうつつを抜かしている。
「官から民へ」は小泉・竹中ラインが掲げたスローガンだが、本来「政治」がやるべきことをやっているのが「派遣村実行委員会」に代表される、日本全国で貧困問題に取り組む人たちだ。
政府は彼らに対し、もっと手厚く支援するべきであろう。
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