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「記者」?「御用聞き」?

2009 - 09/21 [Mon] - 10:20

 昨日、数年来の知人である「前」朝日新聞記者・伊藤千尋氏のトークショー「奇聞総解」に行ってきた。最近の伊藤氏は、週末講演活動で忙しく、前回奇聞総解を開催したのは、「チェ・ゲバラ」をテーマに開催した1年半前までさかのぼらなくてはならない。しかも私はパソコンが故障して、彼の名前を冠したMLでのやりとりもできなかったから、彼とお会いするのは4年ぶりである。
 先ほど、伊藤氏のことを「前」朝日新聞記者と紹介したのは、今月の15日で朝日新聞を定年退職したからだ。定年退職後も現在の所属先である朝日新聞「be」編集部に嘱託社員として残ることができるそうだが、1年間の契約らしい。彼は新しいメディア創刊を考えているというが、具体的な計画は追々紹介するとして…。
 伊藤氏がこのトークショーを始めたのは、’93年である。私がピースボートでボランティアを開始したのはその5年後。伊藤氏はピースボートでも人気がある「水先案内人(船の中で講演してくれる人)」であり、ピースボート事務局にちょくちょく遊びに来ていたのだが、「オレは朝日新聞の記者だ」というオーラがびしばしと出ていて、何か近づきがたい雰囲気だった。だが彼の名を冠したMLに参加し、奇聞総解に顔を出し、酒の席をともにして、彼のざっくばらんな性格に触れると、何でもっと早くお近づきにならなかったのかと、後悔することしきりだった。
 始めたきっかけは、彼が新聞記者としてたえず忸怩たる思いを抱えていたからだ。相手に取材しても、実際に記事になるのはその数分の1に過ぎない。下手をすると、紙面に載る記事は取材量の1/10に過ぎない。これでは取材者に申し訳ない、だったら本を書こう、全国各地で講演しよう、それがこのトークショーの原点だそうだ。トークショーの「奇聞総解」という名前は
 どんなに「奇」妙なことでも
 一度「聞」けば
 たちどころに「総」てが
 「解」る
と言う意味が込められている。

 「定年記念」と称された今回の奇聞総解は、彼の35年間の記者生活を振り返るというテーマで、これまでの記者生活で印象に残ったことを話してくれた。今回は、日本での記者生活に触れる。
 大学卒業後、彼が配属されたのは長崎支局だった。朝日新聞に限らず、大手マスコミは新卒を一括採用し、それから地方に配属するというシステムを取っている。彼が支局で最初にやった仕事は、地元の警察に顔を出して記事を取る「サツまわり」という仕事である。来る日も来る日も長崎県警本部に足を運び、各部で「何か事件はありませんか?」と聞いて回る。それが終わると、今度は長崎市内の所轄署に足を運び、同じようなことを聞いて回り、事件があったらメモを取り、取材し、それを記事にして紙面に掲載する。全国紙・地方紙問わず、新聞記者の新人は、全員「サツまわり」からスタートするのだ。
 察しのいい人は「これがジャーナリストの仕事か?これじゃ単なる『御用聞き』だろう」と思われるだろう。実際当人も「こんな仕事をするために新聞社に入ったんじゃない」と、配属されて3日目でイヤになってしまったそうだ。講演では触れなかったが、朝日新聞は「夏の高校野球」の主宰会社だから、地方大会開催期間中は、新人記者はスコアブック片手に球場に足を運び、取材して記事にする。スポーツ、野球に関心がない新人には拷問である。
 当時の支局長ともそりが合わず苦痛だったが、とりあえずは3ヶ月間我慢しようと思って頑張っていた。しかしとうとうこらえきれず、夏休みを利用して「就職活動」のために上京した。ところが当時は就職難で、仕事そのものが見つからない。周囲から「この就職難の時期になにを言っている。3年間我慢しろ」といわれ、渋々その忠告に従った。
 さて、長崎といえば「被爆地」である。「8月ジャーナリズム」という言葉があるとおり、日本のマスコミは8月になったら急速に忙しくなる。当然「戦争特集」の記事を掲載するためである。伊藤氏もデスクから被いい爆者名簿を渡され、取材に行ってこいといわれ、被爆者宅を訪問した。ところが、伊藤氏がなにを言おうと、被爆者はうんともすんとも言ってくれない。その場には、重苦しい空気と時間だけが流れる。ただひたすら待っていても、被爆者は口を貝にして、なにも語らない。
 「記者1年生」の伊藤氏には、なぜ被爆者が口を貝にして押し黙っているのか、皆目見当がつかなかった。だがその13年後、ある事件を取材のために海外に取材したとき、彼は13年前に被害者がなぜ押し黙っていたのかを理解することになる…

 ネタがたくさん詰まった講演だったので、今回はここまで。
 次回は近日中に発表します。

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Author:PSILA
「平和」・「自由」・「平等」を愛する、ワーキングプア階層に属するしがない中年フリーター。
ひょんなことからボランティア精神に目覚め、某NGO主催のクルーズに参加したことがきっかけで「9・11」以降都内近郊で開かれた平和関係イベントに積極的に参加し、その模様をネットに公開するようになる。
このBLOGは、生活苦と闘うワーキング・プア中年男性フリーターの軌跡を綴るものである

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