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横浜フォトジャーナリストフェスティバル

2009 - 10/02 [Fri] - 13:25

 昨日、9年ぶりに横浜に行ってきた。お目当ては、日本で唯一の写真月刊誌「DAYS JAPAN」が主催している「DAYS 国際フォトジャーナリズムフェスティバル」である。
 「DAYS JAPAN」は日本のフォト・ジャーナリズムの第一人者広河隆一氏が
 「人々の意志が戦争を止める日が必ず来る」
 「一枚の写真が国家を動かすこともある」
をコンセプトに、2005年に創刊された雑誌である。だが、その道のりは決して平坦なものではなかった。
 私は編集者の学校に通い、2年あまりという短い期間だが、印刷会社で働いた経験がある。その経験から言えることは、写真雑誌は採算のとれない雑誌だということだ。理由を細かくいうと専門的になってしまうのだが、雑誌に限らず印刷物というのは、4色(赤・青・黄・黒)の組み合わせで出てきている。カラー写真をカラーの紙面に掲載する場合、前述の4色に「分解」しなくてはいけないのだが、これが結構時間がかかる。それに取材費やらなにやらで諸々の費用がかかるため、よほどの大資本がバックについている写真雑誌でも、採算を取るのは極めて難しいというのが現状だ。写真週刊誌の草分けだった「FOCUS」が休刊(実質的には「廃刊」)に追い込まれたのも、発効部数低下に加え、取材費・材料費等で累積赤字がかさんだから、とも言われている。
 「DAYS JAPAN」は大資本がバックにつかず、広河氏の熱意だけで動いているが、創刊当初からたえず資金難の問題がついて回った。
 「6,500人の定期購読者がいます。あと1,000人増えたら安定します」
と広河氏自身が訴えたのは、創刊から2年あまり経った’06年6月のことだ。それでもこの雑誌は、多くの心ある読者、支援者、そして広河氏の熱意によって、何とかここまで続けることができた。

 私自身、この雑誌のことは創刊時から知っていた。だが1冊820円という価格がネックとなり、これまでずっと本屋でぱらぱらとめくっているだけだった。そんな私が、この雑誌を購読しようと思ったのは2つある。ひとつは尊敬するノーム・チョムスキーがこの雑誌に寄稿していること、もうひとつは、数年来の知人である環境ライター・奥田みのり氏がこの雑誌で、本格的に「メジャー・デビュー」を果たしたことである。
 環境ライターとして、長年「水俣病」問題を追いかけていた彼女は、7月に与野党間で合意した「水俣病特措法」に憤りを感じ、それを自らのブログに綴っていた。自身が「DAYS JAPAN」でボランティアをしていたこともあったのだろう、同誌のコラム「現場から」に、彼女の記事が掲載された。その記事は歴史・行政・法律といった分野から考察が行き届いた、きわめてバランスのとれた記事に仕上がっており、この記事がきっかけになって、彼女の知名度は一気に上がった(なんたって美人だし←おい!)
 今回のイベントは、DAYS JAPANと慶應義塾大学のサークル「S・A・L」との共催である。その前日には、斎藤美奈子氏や雨宮処凛氏を迎えたシンポジウムが開催された。チケットの売れ行きが悪く、一時はどうなることかと思われたのだが、蓋を開けてみれば、会場はかなり盛り上がっていたようだ。その様子は奥田氏のブログに掲載されているので、こちらを参照されたい。
 展示会の写真は広河氏が過去に撮影したパレスティナ、チェルノブイリの写真、DAYS JAPANに掲載された写真、そして「DAYS JAPAN」が主催する「フォトジャーナリズム大賞」受賞作品で構成されている。
 会場に流れていたのは熱気ではなく、静かな怒りである。パレスティナ、アフガニスタン、イラク、ミャンマー、中国、チベット、アフリカ…。世界各地で、国家権力に、環境破壊に、企業の横暴に、民族対立に泣かされる無辜の市民が大勢いる。写真は、そんな現実を冷酷なまでに映し出す。「たかが写真1枚で」なんてことは言わないで欲しい。写真は、ほんの一瞬の間に起こった「事実」を、正確に記録する。事実を記録した写真の前に、訪問者はしばし言葉を失う。
 インドやアフガニスタンの女性への、厳しい仕打ち。
 南米コロンビアで今も存在する少年兵。
 環境破壊に起因する、ガンで苦しむ中国人。
 原発事故の後遺症に苦しむ、チェルノブイリの住民達。
 戦乱に翻弄されるパレスティナ、チェチェン、イラクの人たち…
 それ以上に衝撃的だったのは、アメリカの少年刑務所をテーマにした写真である。
 日本の「少年院」に当たるアメリカの「少年刑務所」は、日本のそれとは性格を異にしている。
 「懲罰」よりも「出所後の更生」に主眼を置く日本に対し、アメリカのそれは「懲罰」だけで、出所後の更正教育、つまりアフターケアには全くやらない。看守による受刑者への虐待、受刑者同士の暴力沙汰は日常茶飯事、果ては同性の受刑者によるレイプも起きているという。受刑者は絶えず看守に監視されており、受刑者は本来持っている「人間の尊厳」は徹底的に奪われ、否定される。結果として、少年刑務所出所者の再犯率は、8割と高いのだが、メディアはその事実はむろんのこと、受刑者の再犯率の高さの原因を報道しない。悲惨な現実を切り取った写真の連続に、主催者である広河氏自身
 「見ていてつらくなってくる」
と嘆くほどである。
 世界中で繰り広げられている理不尽な暴力で、多くの無辜の市民の命が奪われる現実。
 そして、それらの多くが子供である。
 戦争、貧困、劣悪な生活環境、その他諸々の暴力。
 子供を取り巻く生活環境は地域を問わず、年々悪化の一途をたどっている。
 それだけに、同じ会場で開催されている「S・A・L」が企画した写真を見ると、まだまだ捨てたもんじゃないなと思わせてくれる。彼らが展示していたのは、日本とカンボジアの子供達に、テーマを決めて撮影してもらった写真である。子供だから、技術的にはたいしたことはないかも知れない。だがその鋭い感性に裏打ちされた写真は、大人の心に何かを訴えている。それをうまく表現できない、自分の表現力の乏しさが恨めしい。

 このブログを書いているときも、世界中のどこかで理不尽な形で命を奪われたり、命を奪われる危険性と隣り合わせにある人たちがいる。
 そして、彼らのために役に立ちたいとねがう人たちがいる。
 この雑誌が発行され続ける限り、人々の両親はつながり、そして生き続ける。

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Author:PSILA
「平和」・「自由」・「平等」を愛する、ワーキングプア階層に属するしがない中年フリーター。
ひょんなことからボランティア精神に目覚め、某NGO主催のクルーズに参加したことがきっかけで「9・11」以降都内近郊で開かれた平和関係イベントに積極的に参加し、その模様をネットに公開するようになる。
このBLOGは、生活苦と闘うワーキング・プア中年男性フリーターの軌跡を綴るものである

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