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燃える中南米

2009 - 10/07 [Wed] - 10:47

 伊藤千尋・前朝日新聞記者のトークショー・9月20日に開かれた「奇聞総解」の第4回目。
 今回は、中南米の独裁政権と戦う、たくましい民衆のことをご報告します。
 ニカラグアのゲリラ取材のあとに向かったのは、隣国のエルサルバドルだった。そこは厳しかった。街中には死体がゴロゴロ、政府側はもちろん、反対派も片っ端から殺される。インタビュー相手が1ヶ月後には殺されているというのは日常茶飯事。国民全員、目が血走っている。内戦は、人々の心を荒廃させる。
 -ここで、伊藤氏の新著に掲載されている、エルサルバドルでのエピソードを紹介したい。内戦終結後、伊藤氏はエルサルバドルを訪問した際、現地で停電にあった。彼はとっさに、地面に這いつくばった。なぜか?実は内戦中、政府軍は夜闇に紛れて、反政府ゲリラに攻撃を仕掛けた。銃撃を防ぐため、住民は銃弾を聞くと、とっさに地面にうつ伏せになった。伊藤氏の行動は、’80年代のエルサルバドルではごく当たり前の行動だったのだ。内戦は通うに、人々の心を荒廃させる。
 1992年、エルサルバドルの内戦は終わった。政府軍は縮小され、警察組織は一度解体し、新たに再編成された。反政府ゲリラは、左翼政党として再出発した。2009年3月、エルサルバドルでもついに、左翼が政権の座に就いた。「反グローバリズム」の勢いは、エルサルバドルのようなアメリカの影響が強い国をも巻き込んだのだ。
 続いて訪問したのはチリだった。その時、チリは当時軍事独裁国家だった。一般的には「9・11」は2001年の事件をさすが、チリで「9・11」というと、クーデターが起きた日をさす。選挙で合法的選出された社会主義政権を、CIAが裏で軍部を操って資金を出し、計画を練ってクーデターを起こし、当時の亜じぇんで政権を打倒した。合法的に選出された我々の政権を、アメリカは軍事クーデターで崩壊させた。自分達が他人の国でそんなことをやっておきながら、2001年の「9・11」であんな目にあったと被害者ずらするんじゃない、というのがチリ人のホンネだそうだ。

 取材目的は、軍事政権下でどんな抵抗ができるのかを見るためだった。84年9月4日に反軍政の抵抗集会があるとニュースが流れてくる。現場の広場に行く。おじいさんが新聞を読んでいたり、おばさんがぶらついていたり、カップルがデートしていたりと何の変哲もない風景だったので、行く場所を間違えたと思っていた。記者証を下げてたら、通行人から
「記者証を取られるから、ぐるぐる巻きにしなさい」
といわれたので、そのとおりにした。
 予告された時間になると、カトリックの教会の鐘が鳴る。するとさっきまで新聞を読んだり、デートをしていた人々が「軍政打倒!民主主義万歳!」と叫びながら中心によってきた。つまり、通行人を装って集会をやったのである。装甲車が放水した。最初にぶっかけられたのが記者団だった。首から提げたカメラに当たり、転げ回ってびしょ濡れになった。訪問した時期は北半球では夏の季節だが、チリは南半球で冬だから寒くてしょうがない。催涙ガスが含まれているから、目が見えなくなる。カメラも壊れてしまった。チリでは警察軍で、こん棒で殴って引っ張っていく。そこに集まっている人はそうなるのを覚悟してやってくる。すごいな、勇気があるなと思った。
 広場に向かう勇気がない人は他に戦う方法がある。当時は夜間外出禁止指令が出ていた。外から音が聞こえるので何だろうと思っていたら、主婦が台所でフライパンやなべを叩くのだ。これで政府に対する不満を表示する。口に出せないから、こういう形で意思を示すのだ。音が聞こえるだけだから誰がやっているのかわからない。軍政抵抗運動が激しくなると、新聞でも反軍政記事が掲載されるようになった。
 次に取材で訪れたボリビアは、標高4,000mのところにある。そんな高いところにあるから、飛行機はなかなか着陸できない。そうこうするうちに、頭が痛くなってポヤーンとした感じになる。心臓の鼓動が早くなり、ふわふわした感じで歩く。なんだか変な感じだ。
 周囲から、ボリビアに着いたら3日間仕事をするなといわれた。だったらオレは違うことを証明しようと記事を書いて寝たら、2時間後に息苦しさで目が覚めた。あまりに息苦しいので、この部屋から空気が消えた、このまま死ぬと思った。呼び鈴を押して酸素ボンベを持ってきてもらおうと思ったら、今度は手が上がらない、体中から脂汗が出てきて、自分は本当に死ぬだろうと思って気絶した。次に目が覚めたのが次の日で、ああよかったと思った。
 その後ペルーのマチュピチュにある宿で、2人の観光客に出会った。高山病になってホテルから出られない、恐怖で外に出られないという。ベッドではなく床で寝る。高山病だから、少しでも低いところで寝たい気持ちが、彼らをそういう行動に走らせたと思ったのだ。
 中南米の政治経済はハチャメチャだfが、人間は素朴だ。空気を読む人たちではない。思ったことをばんばんいうが、自分の将来は楽観的だというのが、基本的な彼らの精神構造である。
  ここで余談を一つ。
 昔は電話で原稿を送っていた。どういう風に記事を送信するのかというと、何といちいち字を読んで送っていたのだ。たとえば「軍政打倒!民主主義万歳!」という記事を送る場合、こんな感じになる。
 「軍隊の『軍』、政治の『政』、打撃の『打』、倒れるの『倒』・・・」
という調子である。そんなわけで、ベタ記事を送るのに1時間かかったこともあったそうだ。今はインターネットが普及しているから、あっという間に記事原稿を送信してしまう。当時から見れば、隔世の感があると、伊藤氏はしみじみと振り返ったのだった。
 
 さて、このシリーズも次回が最終回。
 次回は、ヨーロッパでの経験を語ります。
 乞うご期待!

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Author:PSILA
「平和」・「自由」・「平等」を愛する、ワーキングプア階層に属するしがない中年フリーター。
ひょんなことからボランティア精神に目覚め、某NGO主催のクルーズに参加したことがきっかけで「9・11」以降都内近郊で開かれた平和関係イベントに積極的に参加し、その模様をネットに公開するようになる。
このBLOGは、生活苦と闘うワーキング・プア中年男性フリーターの軌跡を綴るものである

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