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ABSレポート・3

2010 - 02/25 [Thu] - 10:22

 昨日に引き続き、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の様子を報告します。
 今回は、ドイツで知的所有権保護等の活動をしている、ヘルムート・メイヤー氏(Advisor of EED church  Development Service)の講演(要旨)です。

 ヘルムート・メイヤー氏
 2001年からこの議論に参加している。ドイツでもこの分野について本を出版するなど、この問題について知ってもらいたいと思って活動している。特許のシステムとABSシステムは今バラバラになっているが,これをどうやって結びつけたらいいのかについて話したい。
 まず最初に「ニームの木」についてお話ししたい。これは、インドでは2000年以上も前から知られていた。この木について定義されたことに、インド人は驚き、激怒した。利用法については、2000年以上も議論されている。1990年にアメリカの企業が特許を申請し、4年後に認められた。この特許申請は2001年まで、様々な国から申請されている。95年、反特許運動が起きたが、これは初めてのことだった。反対申請は、バンダラ・シヴァ、リンダ・バラードら3人の有名の女性によって行われた。特許取り消しの理由は、新規性がない、倫理規定がないなど3つの理由だからだ。10年後に申請らが取り消されたが、地域性がないということで、伝統的な知識を違法に取得したとしても、そういうことは特許取り消しにならないということであり、それが現在も続いている。
 日本についても調べてみた。日本でも61個が申請され、34個が許可または申請中である。特許制度はバラバラなので、1つの国で許可が下りなくても、それが全世界中で認められないのが問題だ。 ドイツとスイスと南アフリカが関するケースを紹介したい。テンジクアオイの根を使ったクスリが、ドイツで売れている。このクスリの歴史は古く、イギリス人が結核になった時、南アフリカ人からテンジクアオイの根でできたクスリをもらった。そのクスリのおかげで病気が治り、イギリスに帰国した。そのクスリをイギリスで売り出した。その後スイス人の学者が研究・開発に成功し、ドイツの会社が販売していた。そのクスリは5年前には60億円を売り上げていた。問題は、ドイツの会社がその特許を申請したことである。わかっているだけで3つ特許が申請され、紛争になっているものもある。南アフカの伝統を利用していることがわかるような宣伝をしているため、南アフリカの人たちはこのことに反対する活動をしている。2年前、アフリカの団体とスイスの団体が特許取り消し申請をし、つい最近特許取り消しになった。様々な学者から宣誓供述書が提出され,それが力になった。

 日本に関しての事例を紹介する。資生堂がインドネシアハーブをつくる特許を申請した。インドネシアのNGOが反対運動を開始し、日本のメディアが大々的に報道した。02年、資生堂は申請した11の特許申請を取り消した。本件以外に、日本企業は何百件もの特許申請したが、それについてはよく知られておらず、調べるのが難しいという現実がある。インドネシア政府もこの問題を重要視し、世界知的機関に持ち込んで取り上げようと働きかけていた。ペルーはバイオについての管理する委員会を持っている。ペルー政府が入手した資料を見れば、日本がかなり関わっているとわかるはずだ。
 私たちになにができるのか?ボン・ガイドラインにおける適用範囲が曖昧で、真剣にやろうとしていないのではないかと思われるフシがある。このガイドラインは、スイスで提案したものが発展したものだ。途上国がさらなる責任を持つようにという論調になった。そのなかできつく言ったのは、遵守に関すること、情報公開など3点だった。このガイドラインは任意のもので、全ての国に受け入れられやすいこと、徐々に進化させていくようなガイドラインである。しかしながら、国内でのガイドラインを作った国はない。ガイドラインを作ったのは日本だけだ。条約修正ついて話しあうはずが、いつの間にかも国際レジューム制定に切り替わってしまったため、一度も修正されていないのが現実だ。
 NGOは,政府がこの条約を締結し、実行するように政府に要求している。彼らの要求は、先住民・地域住民の権利を守り、事前合意することだ。もうひとつは、彼らが外からかかる圧力に対してノーと言えることが重要だ。公正・公平な遺伝子資源の分配もカギを握る。使用方法が変更になった場合、再度事前合意をする必要を義務づけること、事前合意・相互事前合意を法的に保証する制度が必要だ。この制度においては水野さんも指摘されたが、利用国が提供国の権利を義務づけることを要求しているし、遺伝子資源やその国にある伝統的資源について知的所有権を設定することで、利用を妨げられないようにする義務づけが必要だと思う。
 今重要なのは、適用範囲を広げることだ。適用除外をできるだけ減らし、除外を設ける場合は明確にするべきだと思う。遺伝資源だけでなく、伝統知識も対象にすべきだ。先住民の権利に関する宣言が採択されたので、それをきちんと反映させる必要がある。法的拘束力を持つためには、法的遵守メカニズムを制定する必要がある。そのためには、知的所有権に関するプログラムを書き換える必要がある。

 以下、質疑応答
 Q:特許申請が消されたというケースが紹介されたが、先進国が守っていなかったのか、それとも海賊行為を提供国の法律を守っていなかったのか。
 メイヤー(以下M):確実に言えるのは、事前合意は1つもないということだ。各国の特許庁は、事前行為がなかったことを特許を取り消す立場になっていない。事前合意は遵守メカニズムをつなげるのが大事だと思う。

 Q:インドネシア政府のケースでは、特許を日本で申請した時にそれを確かめる手段はないのだろうか?

 M:資生堂のケースは特許取り下げである。日本の状況に関しては、バイオインダストリー協会がレポートを発行している。その報告書は私は読んでいない。これらの活動については、共同で活動する必要がある。皆さんはその資料を読むなどの協力体制はとれるだろう。

 Q:この問題が世界経済に与える影響だが、この問題がどの程度影響を与えるのか

 M:1つの薬品が5,000万ユーロの売り上げになることを考えると、影響は大きい。これは資生堂も一緒だ。産業界関係者から聞いたが状況は複雑で一枚岩ではない。こういう状況が改善されると見る関係者もいる。国内でこの問題に関する法律が実施されると、企業の負担は重くなる。しかし利益を上げられたら、コストを負担することは可能だから、新しい既成ができても十分やっていけると思う

 Q:フェアというのはプロセスか?プロセスは結果か?NGOからにて、成功例があるのか?いいモデルがあったら教えて欲しい。ベネフィットシェアリングがどのようにやっているのか、生物多様性がどのように結びつくのかわからないのか、そういう事例があったら教えてください

 M:明確な定義というのはないが、フェアに関しては、契約のプロセスについて理解している。各国内の法律について定義されるべきだ。状況は多様なので、それは各国の判断にゆだねられている。事例は沢山存在する。実際に共有される知識は少ない。伝統的知識を用いた商品は商品化されない資源は多い。
 一つの例がブラジルで’06年がアメリカの化粧品会社がやった。ブラジル先住民の知識を用いてやったのだが、彼らは評議会を持っていたので、それを通じて実現したものだ。

 Q:伝統的知識に関連しない特許に関してはなにが起きているのか?遺伝子資源の価値を知らないで開発した場合、その場合はどうやって救済しするのか、裁判ではどうなるのか?

 M:今までなかったので、これに関する判断はない。いずれにせよ、これは難しい。

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Author:PSILA
「平和」・「自由」・「平等」を愛する、ワーキングプア階層に属するしがない中年フリーター。
ひょんなことからボランティア精神に目覚め、某NGO主催のクルーズに参加したことがきっかけで「9・11」以降都内近郊で開かれた平和関係イベントに積極的に参加し、その模様をネットに公開するようになる。
このBLOGは、生活苦と闘うワーキング・プア中年男性フリーターの軌跡を綴るものである

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