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宮下公園に迫る危機・3

2010 - 04/02 [Fri] - 13:42

 シンポジウム「宮下公園~TOKYO SHIBUYA」の第3回目。
 引き続き、シンポに先立って放映されたドキュメンタリー映像の後半についてご報告したい。
 
 NBAブームが大流行し、マイケル・ジョーダンの名前が知れ渡るようになった1998年。日本中では、ナイキのスニーカー及びバスケットシューズが爆発的に売れた。足への衝撃を和らげるために、空気クッションを入れた「AIRシリーズ」が大ヒットしたからである。私自身、当時のアルバイト仲間から「ナイキ製の靴は楽でいいよ」と言うことを聞いていたので、お金を貯めてナイキの靴をゲットした。確かに楽だった。あとでその靴は「バスケットシューズ(略称バッシュ)」とわかったというオチがついたのだが…。
 だがその一方で、日本人はこの会社の正体を全く知らなかった。この会社は自社工場を持たず、全ての製品を外国の工場で作らせる、世界でも初めての会社なのだそうだ。ナイキが持つ体質について、児童労働の撤廃・予防に取り組むNGO・ACE(エース)職員・白木朋子さんによると、この問題が出てきたのは1988年頃。契約工場での不当搾取問題に起因する、労働者のストライキと児童労働が欧米メディアで報道され、その流れを引き継ぐ形で「ナイキボイコット」キャンペーンが展開されていく。しかしナイキ側は一連の抗議に対し、委託先の工場で起きている問題だから我々には関係ないという態度をとり続け、消費者の怒りに火を注いだ。抗議行動は1997年にピークを迎え、抗議活動は13カ国に広がったそうだ。
 この問題を突き詰めると、委託工場が成り立っていけるだけの資金をナイキが支払っていないこと、納期を厳しく定めていること、デザインの決定権がなく、労働者をこき使うだけこき使うなど、ナイキが委託先を奴隷のようにこき使っているのが最大の問題点だと、白木さんは指摘する。1997年というと、日本国内でもやっと「グローバル化」という言葉が使われ始めようという時代だが、ナイキはそれ以前から、海外で現地の労働者を不当に搾取しているということになる。
 ナイキはサッカーボールも作っているが、工場では子供達が大勢使われている。サッカーボール1つ作って、子供達の手に残るのは15~30セント、靴一足作るのに15ドルかかるが、人件費として渡るのは12%ほど。いかにこの会社が労働者を不当に搾取しているのがわかるだろう。日本に入ってくるナイキ製品は中国、インドネシア、ベトナムなどだが、そこの工場で安くこき使われている労働者に思いを至らせる消費者はいるのだろうか?
 コンサルタントの吉沢恒男氏は、ナイキについて
 「『企業のイメージ=ブランドイメージという考え方なので、ブランドが悪い=会社が受け入れられない』という考え方をしている会社。だから10年後にどういう立場にいるのか(を判断する)のは非常に難しい。変化が多い会社なので、そのときそのときで変わっているブランドだと思う」
とかたる。実際日本から撤退、或いは縮小傾向にある分野もあるそうだ。

 それでも、ナイキに対する憤りの意見は絶えない。区長とナイキ社長が「ネーミングライツ協定締結」した時は、天王洲アイルにあるナイキ本社前に、反対派が大挙押し寄せた。関係者は、なにも言わずにその場をあとにした。
 尾林芳匡弁護士は公共施設にネーミングライツをつけることについて、広告料収入を得るために公共施設を売る、特定企業・製品のコマーシャルのために使うのは、税金で作った施設の趣旨にあわないと警告する。その例として、宮城県営球場が「フルキャストスタジアム」という名前に変えた時、命名権を持つフルキャストが、本来労働者に払うべき給料を「データ装備費」なる意味不明な理由でピンハネしたり、本来派遣できない現場に労働者を派遣するなどの重大な法令違反を起こした時、フルキャストの労働者達が「ネーミングライツを撤回して欲しい」という運動を宮城県に対して要望し、結果として契約解除になったという例を挙げた(発言の中では、特定の企業名はあげていない)。「行政がPRしているのだから」という理由で登録した人もいた場合、行政サイドの責任もあるのではないかと指摘している。にもかかわらず、桑原・渋谷区長は、財源を確保するためにはネーミングライツは必要だと強弁しているのだが、実際の所は渋谷区は、区長が言うほど貧乏ではない、貧乏な自治体のまねをしているだけだと、渋谷区オンブズマンは指摘する(このことは改めて報告する)。
 フリーター全般労組共同代表・園良太氏は、この運動がこれだけ盛り上がっているのは、いろんな関わりをしている人が沢山いるからだという。公園で休憩したり、住んでいたり、それを支援したり、デモ出発地点や集会活動で使っている人もいる。そういう多様なあり方を一元化して壊すのは問題だと思うと語る。渋谷は消費都市として、同時にチェーン店が多いために、そこで働いている不安定雇用の方も多い。そういう人にとって、渋谷は「働いてモノ買って」というサイクルに巻き込まれるだけでなく、そんなサイクルと違う表現をしている人たちが出会い、つながっていくのではないか、宮下公園はその場になり得る場所だと思うと話す。
 千葉大学大学院工学研究科准教授・岡部明子氏は、公共空間とは、いつでも誰でもアクセスでき、開かれている空間のことだ。みんなが知らないうちに市場原理というのに、空間が一つの価値観で覆われようとしている。それが進んだとしたならば、都市の息抜きになる、かろうじて窒息しないでもすむように残された場所が、マーケットの論理で塗りつぶされてしまう。宮下公園をめぐって、NIKEや渋谷区、そしていろいろな人たちが意見を言える状況が出てきたと言うことは、宮下公園が公共空間であるという一つの証と言えると解説する。
 先月24日、渋谷区勤労会館でナイキによる工事説明会が開催された。ところが、その会場には渋谷区と、工事を受け持つ東急建設関係者がやってきたが、肝心のナイキ関係者は誰一人としてやってこなかった。そして、このことは賛成派の議員も知らなかったらしい。ナイキの態度は、あまりにも不誠実と言うしかない。
 そして先月31日、ナイキ公園に反対するデモが開催され、大勢の人がデモに参加した。これだけ盛り上がったデモは久々ではないだろうか?この問題にメディアは沈黙を守っているから、おそらくデモに参加した人たちは、ネットで情報を知ったのだろう。このことは、ネットの威力とともに、権力と資本(広告代理店)に媚びへつらうメディアの情けなさを見事に証明してくれたのである。

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Author:PSILA
「平和」・「自由」・「平等」を愛する、ワーキングプア階層に属するしがない中年フリーター。
ひょんなことからボランティア精神に目覚め、某NGO主催のクルーズに参加したことがきっかけで「9・11」以降都内近郊で開かれた平和関係イベントに積極的に参加し、その模様をネットに公開するようになる。
このBLOGは、生活苦と闘うワーキング・プア中年男性フリーターの軌跡を綴るものである

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